- 骨系統疾患(低身長または下肢長不等である者に係るものに限る。)
- 低身長や脚長差のある疾患の治療法である「骨延長術」の治療期間を短くし、合併症を防いで骨形成を早めるための骨再生療法です。
骨形成能力を持つ骨髄間葉系幹細胞と、細胞増殖因子を豊富に含む多血小板血漿を用いた細胞移植を骨延長術の際に併用することで早期に骨形成を促します。
実際の手法としては、骨延長術の際に骨髄液を採取して間葉系幹細胞を含む細胞を取り出します。これを患者さん本人の血清を含む骨芽細胞誘導培地で3週間培養し、骨芽細胞への分化を誘導します。
一方、多血小板血漿は移植前日に患者さんの静脈血から採取し、遠心分離法により取り出しておきます。培養した骨芽細胞の安全性を確認し、骨芽細胞と多血小板血漿を混ぜ、トロンビン、カルシウムとともに骨延長部位に注射により移植します。
骨延長術は、軟骨無形成症で身長が伸びない場合や外傷などで足の長さが違う患者にも有効な治療法ですが、治療には長期間がかかり、その間に感染や関節拘縮、仮骨形成不全などの合併症が生じる場合もあります。
この技術では骨髄細胞と多血小板血漿はともに患者さん本人の自家組織であるため、感染や免疫反応の危険性が少なく安全性が高いうえ、注射による移植なので侵襲(ダメージ)が小さくてすむことが利点です。骨形成を促進する新しい低侵襲治療法として、従来の同種骨あるいは自家骨移植に代わり得る技術として期待されています。 - 2011/11/01~2017/11/30
- 過去に承認されていた実施医療機関
都道府県 医療機関名 所在地 電話番号 医療機関の実施期間 愛知県 国立大学法人 名古屋大学医学部附属病院 〒466-8560
名古屋市昭和区鶴舞町65052-741-2111 ~2017/11/30
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