- 肺がん(小細胞肺がんを除き、切除が困難な進行性のものまたは術後に再発したものであって、化学療法が行われたものに限る。)
- NKT細胞は、免疫細胞の中でもNK細胞とT細胞の両方の働きを併せ持つもので、αガラクトシルセラミドという糖脂質に反応して活性化し、強力な抗腫瘍効果を発揮します。この先進医療ではNKT細胞を活性化させ、進行性、または術後再発の肺がんの免疫療法を行うものです。
NK細胞は常に体内をパトロールしており、がん細胞やウイルス感染細胞を発見すると、単独で殺傷する働きをします。また、T細胞はキラー細胞とも呼ばれる非常に殺傷力の強いリンパ球で、がん抗原を目印に対象を絞り込んで攻撃する働きをします。
体内のNKT細胞は、この両方の働きを併せ持つ免疫細胞です。樹状細胞という抗原提示細胞(体内で異物を抗原として認識し、その特徴をT細胞などに伝え、攻撃の指示を与える役割)が、αガラクトシルセラミドを提示することでNKT細胞は活性化し、がんを攻撃する強い力を持つようになります。
まず、患者さんの血液から単球とリンパ球のみを取り出して培養し、樹状細胞を作ります。これにαガラクトシルセラミドを添加した後、腕の静脈から点滴で患者さんの体内に戻します。
この効果としてNKT細胞が活性化し、がんを殺傷する直接的な効果(抗腫瘍効果)を生みます。また、インターフェロンγという物質を放出し、NK細胞やキラーT細胞など他の免疫細胞を活性化することにより、間接的な抗がん効果をも発揮します。
体へ負担が小さく、重篤な副作用も起こりにくい治療であり、患者さんのQOL(生活の質)を保ったまま生存期間を延長できるとして期待されています。 - 2012/01/01~2017/11/30
- 過去に承認されていた実施医療機関
都道府県 医療機関名 所在地 電話番号 医療機関の実施期間 千葉県 千葉大学医学部附属病院 〒260-8677
千葉市中央区亥鼻1-8-1043-222-7171 ~2017/11/30
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