- 角膜上皮幹細胞疲弊症(二十歳以上かつ書面により同意した場合であって、移植の対象となる眼球の角膜上皮幹細胞が角膜全体にわたり疲弊し、角膜の表面全体が結膜組織で被覆されているものに限る。)
- 角膜上皮幹細胞疲弊症とは、角膜上皮細胞に分化する幹細胞が消失してしまい、角膜の溶解や混濁が生じたり、角膜に穴があく角膜穿孔などを引き起こしたりして、最終的に視力を失ってしまう疾患です。根治困難とされる角膜疾患の代表で、ドナー角膜移植で使用される移植用角膜には、幹細胞がほとんど含まれていないために、角膜移植でも根治が困難とされています。
この先進医療では、患者さん本人の口腔粘膜(幹細胞が含まれる)から採取した細胞を培養し、上皮細胞シートを製作して移植するものです。角膜上皮幹細胞披弊症によって極度に低下した視力を、長期的に回復させることが可能です。また、本人の細胞から製作したシートを移植するので、拒絶反応を避けることができ、免疫抑制剤の投与も不要になります。
具体的には、患者さん本人の口腔粘膜組織を採取し、酵素処理して上皮の層だけをはがし取ります。これをさらに1個ずつの上皮細胞に分け、温度応答性培養皿上で約2週間培養し、培養上皮細胞シートを製作します。
移植術は、角膜表面から結膜瘢痕組織を除去した後、露出させた角膜実質に上皮細胞シートをかぶせて縫合します。こうやって角膜表面が再建され、角膜の透明性が回復して視力が長期的に回復することが期待されます。 - 2013/01/01~2015/08/31
- 過去に承認されていた実施医療機関
都道府県 医療機関名 所在地 電話番号 医療機関の実施期間 大阪府 大阪大学医学部附属病院 〒565-0871
吹田市山田丘2-1506-6879-5111 ~2015/08/31
本サイトで扱う情報は2012年9月21日以降に更新されたものとなります。「過去」の実施技術・医療機関は、 2012年9月21日以降に終了したものを掲載しています。