- 特発性肺線維症(急性増悪の場合に限る。)
- 肺の中には、「肺胞」と呼ばれるブドウの房のような小さな袋があり、空気中の酸素を取り込んで、体内の不要な二酸化炭素を排出しています。肺胞の壁の線維化(厚く硬くなること)が起こる病気のうち、原因不明のものを「特発性間質性肺炎」といい、そのうち最も患者さんが多いのが「特発性肺線維症」です。多くは中高年以降に発症し、初期には体を動かしたときの息苦しさや乾いたせきがみられ、次第に呼吸機能が低下していきます。症状はゆっくりと進行しますが、かぜなどをきっかけとして急速に悪化し、人工呼吸器が必要になることがあります。これを「急性増悪」といい、ステロイド薬や免疫抑制薬などによる治療を行いますが、発症3カ月後の死亡率が90%以上との海外の報告もあり、治療困難な病気の一つです。
この先進医療は、特発性肺線維症の急性増悪を起こした患者さんに対して、薬物療法に加えて、トレミキシンを用いた血液の浄化療法を行うものです。薬物療法では、大量のステロイド薬、好中球エラスターゼ阻害薬、免疫抑制薬を併用します。トレミキシンはもともと、敗血症の原因となる血液中のエンドトキシン(細菌の毒素)を吸着して取り除く医療機器です。近年、特発性肺線維症の急性増悪に対する有効性が報告されており、呼吸機能の改善による生命予後の向上が期待されます。 - 2014/01/01~2018/09/30
- 過去に承認されていた実施医療機関
都道府県 医療機関名 所在地 電話番号 医療機関の実施期間 東京都 日本医科大学付属病院 〒113-8603
文京区千駄木1-1-503-3822-2131 ~2018/09/30 神奈川県 神奈川県立循環器呼吸器病センター 〒236-0051
横浜市金沢区富岡東6-16-1045-701-9581 ~2018/09/30
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