この先進医療は、成熟精子を生理学的に選別するという顕微授精のための新しい技術です。従来の顕微授精では、顕微鏡下で精子の形態と運動性を総合的に評価し、受精に適していると想定される精子を選別し、卵子に注入します。しかしながら、その方法ではDNA損傷があったり未成熟な精子が選別され、その結果として流産となる可能性も否定できませんでした。ヒアルロン酸にはDNA損傷の少ない成熟精子に結合する特徴があります。この先進医療では、ヒアルロン酸の入ったプレートに精子を入れ、ヒアルロン酸に結合したDNA損傷の少ない成熟精子を選択して、顕微授精に用います。
適応症は、卵管性不妊や男性不妊などの不妊症で、これまで着床や妊娠に至らなかったことを繰り返しているケースです。
この先進医療により、染色体数に過不足がある胚の発生割合や流産率を下げることが期待されます。

 

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2022/04/01～