この先進医療は、子宮内が妊娠に適した状態かどうか、子宮内の細菌叢を次世代シークエンサーで網羅的に調べる検査方法です。慢性子宮内膜炎とは、細菌感染などにより子宮内膜が炎症を起こし、慢性化している状態をいいます。慢性子宮内膜炎や子宮内細菌叢の異常があると受精卵（胚）が子宮内膜に着床することが阻害され、不妊の一因となります。この検査によって、慢性子宮内膜炎の有無やリスク、炎症の原因となる細菌の有無や、子宮内に存在する細菌のバランスや量などを明らかにすることで、その後の不妊治療の方針を決めることができます。慢性子宮内膜炎の存在や細菌叢の異常が分かった場合は、抗生剤による治療や生活指導などが検討されます。
適応症は、慢性子宮内膜炎の疑いのある患者さんです。
この先進医療で、子宮内が妊娠に適正な環境であるかどうか調べ、必要な対策を講じてから妊娠に向かうことで、着床率や妊娠継続率の向上と流産率の低下が期待されます。

 

女性生殖器系疾患および産褥期疾患・異常妊娠分娩

2022/04/01～