- 再発翼状片(増殖組織が角膜輪部を超えるものに限る。)
- この先進医療は、再発翼状片の患者さんに対して、ハイパードライヒト乾燥羊膜(HD羊膜)を用いて外科的再建を行うものです。
翼状片は白目の一部が黒目に伸びてきたように見える病気です。白目の表面をおおっている結膜の下のテノン嚢(のう)の線維芽細胞が異常増殖して、黒目の表面の角膜に侵入したものです。手術しても再発することが多く、とくに若いときに発症すると再発の可能性がきわめて高いとされています。再発して重症化すると、不正乱視や矯正視力の低下、さらには目の動きが制限される眼球運動障害など、QOL(生活の質)を著しく低下させます。根本治療には手術が必要です。
再発翼状片に対してこれまでは、自己結膜を使ったり、自己結膜で対応できない場合、帝王切開の際に妊婦さんから提供してもらって凍結保存した羊膜を使って治療してきました。これまでの羊膜は、機能保持のために-80℃という特別な冷凍保存や、そのための高額な装置、毒性を示す保存液などが必要でした。
一方、この先進医療で使用するHD羊膜は、滅菌処理により感染リスクが著しく軽減された安全な材料であり、冷凍保存などの必要がなくなりました。また、抗炎症効果などにより、術後の炎症を抑え、翼状片の再発リスクの軽減が期待されています。
手術では、切除した再発翼状片の部位にHD羊膜を添付して、テノン嚢からの線維芽細胞の再度の伸展を抑制します。その結果、結膜嚢の短縮や外眼筋との癒着を防止することで、眼球運動障害を回避できることが期待されます。 - 2016/01/01~
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