- 肝細胞がん(初発のものであって、肝切除術、肝移植術、エタノールの局所注入、マイクロ波凝固法又はラジオ波焼灼療法による治療が困難であり、かつChild―Pugh分類による点数が七点未満のものに限る。)
- この先進医療は、初発の肝細胞がんのうち、肝切除ができず、エタノールの局所注入、マイクロ波凝固法、ラジオ焼灼療法、肝移植などの治療が困難、ただし肝機能障害は軽度(チャイルド・ピュー分類の点数が7点未満)にとどまっているという患者さんに対して重粒子線治療を行うものです。
対象となる患者さんには、肝動脈化学塞栓療法(TACE)という治療が最も標準的とされていますが、その3年生存率は56~66%で十分とはいえず、疼痛(とうつう)や発熱、倦怠感などの副作用もみられました。これに対して同様の患者さんに対する重粒子線治療での3年生存率は84.7%であり、目立った合併症もほとんどなかったという報告があります。
重粒子線治療は、炭素イオンを超高速に加速させてがん細胞にぶつけ、がん細胞のDNAを壊して増殖させなくして、がんを死滅させる治療です。がんの部位で最大の力を発揮するように調整することで、がんを集中的にたたき、その他の正常細胞はほとんど傷つけないのが特徴です。重粒子線治療により、従来のTACEなどと比べて、高い安全性を確保したうえで、生存率の延長効果などが期待されます。 - 2016/06/01~2022/07/31
- 過去に承認されていた実施医療機関
都道府県 医療機関名 所在地 電話番号 医療機関の実施期間 群馬県 国立大学法人 群馬大学医学部附属病院 〒371-8511
前橋市昭和町3-39-15027-220-7111 ~2022/07/31 千葉県 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構 量子医学・医療部門QST病院 〒263-8555
千葉市稲毛区穴川4-9-1043-206-3306 ~2022/07/31 神奈川県 神奈川県立がんセンター 〒241-8515
横浜市旭区中尾2-3-2045-520-2222 ~2022/07/31 大阪府 大阪重粒子線センター 〒540-0008
大阪市中央区大手前3-1-1006-6947-3210 ~2022/07/31 兵庫県 兵庫県立粒子線医療センター 〒679-5165
たつの市新宮町光都1-2-10791-58-0100 ~2022/07/31 佐賀県 九州国際重粒子線がん治療センター 〒841-0071
鳥栖市原古賀町30490942-50-8812 ~2022/07/31
本サイトで扱う情報は2012年9月21日以降に更新されたものとなります。「過去」の実施技術・医療機関は、 2012年9月21日以降に終了したものを掲載しています。