この先進医療は、進行・再発した非小細胞肺がんの患者さんに対して、免疫チェックポイント阻害薬（がん細胞によって抑えられていた免疫の働きを活性化させる薬）のニボルマブと、抗がん薬のドセタキセルを、いずれも点滴で静脈内投与する療法です。
適応となるのは、日本人の肺がんの80～85％を占める非小細胞肺がんのうち、がんが肺の周囲に広がったり、離れた別の臓器に転移した場合や切除手術後に再発した場合で、すでに抗がん薬による治療（化学療法）が行われたケースです。ニボルマブだけを投与する治療は、このような症例での標準治療です。またドセタキセルは、がんが再発した場合などにすでに広く使われています。
ニボルマブだけを投与した場合には生存期間の延長は約1年といわれていますが、この先進医療では、免疫チェックポイント阻害薬の効果に抗がん薬の効果が上乗せされる可能性があり、治療効果がさらに高まることが期待されます。

胸部のがん

呼吸器系疾患

2017/11/01～2022/04/30